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    研究会の主旨

    今日の物性科学は、基礎科学として成熟し、分野が新しい分野を生み、加速度的な発展を続けている。一方、各分野の細分化が進み、それぞれに隔絶された進化の道を歩んでいる面がある。本研究会シリーズでは、共通キーワードとして「機能物性」を取り上げ、学理の未発達な領域に踏み込みつつ、分野融合の物性科学研究に挑戦する。シリーズの第2回となる本研究会では「ソフトダイナミクス」にフォーカスする。単に従来の「ソフトマター」の研究会ではなく、ソフトマター(高分子、ミセル・液晶などの高次構造体、複雑流体、生体系など)をベースにし、それらが特徴的なダイナミクスを示すとともに、興味深い機能を現出する系の話題を様々な分野から集め、集中討論する。 なお、研究会シリーズの第1回「光機能」は2014年12月4-5日に開催され、成功をおさめている。第3回は「反応と輸送」というテーマで、平成27年度6月に開催する予定である。


    研究会の概要

    日時:2015年4月2日(木)〜4月3日(金)

    場所:東京大学物性研究所 本館6階大講義室(〒277-8581 千葉県柏市柏の葉5-1-5)

    主催:東京大学物性研究所

    定員:100名

    参加費:無料

    研究交流会:4月2日夕方 会費2000円程度(学生無料)

    世話人:山室修、森初果、吉信淳、小森文夫、柴山充弘、末元徹、秋山英文、杉野修
        野口博司、原田慈久、松田巌、リップマーミック

    交通案内
    空港、各駅から物性研究所へのアクセス

    連絡先:山室修(yamamuro@issp.u-tokyo.ac.jp, 04-7136-3494)

    事務連絡先:本田裕子(y-honda@issp.u-tokyo.ac.jp, 04-7136-3374)


    発表申込

    招待講演のみ口頭で、一般講演はポスターとさせて頂きます。発表をご希望の方は、3月19日までに講演要旨(テンプレート)および講演者情報(テンプレート)とともにメールで上記連絡先にお申込下さい。旅費・宿泊については、ご希望に添えないこともありますので、その際はご了承下さい。なお、聴講のみの方は当日来て頂ければOKです。


    発表形式

    口頭発表
    発表時間は30分(20-25分講演、5-10分質疑応答)。
    必ず質問時間を5分間以上残すようにして下さい。

    ポスター発表
    ポスターボードのサイズは縦115cm、横85cmです。
    ポスター発表は初日(4/2)の夕方に研究交流会と同時に行うことを予定しています。
    ポスターはできるだけ会期を通して掲示しておいて下さい。


    プログラム(確定しました)

    4月2日(木)

    13:00-13:15瀧川 仁(物性研究所所長)開会挨拶
    山室 修(世話人代表)趣旨説明
     

    セッション1:非平衡ダイナミクス・自律運動座長 野口 博司

    13:15-13:45佐野 雅己(東大院理)ソフトマターと生物をつなぐアクティブマター
    13:45-14:15市川 正敏(京大院理)再構成アメーバ液滴の自律変形と運動
    14:15-14:45水野 大介(九大院理)揺動散逸定理を破る生き物の非平衡揺らぎ
    14:45-15:15野地 博行(東大院工)回転分子モータータンパク質F1-ATPaseの1分子ダイナミクス
     

    15:15-15:45休憩
     

    セッション2:タンパク質・DNAダイナミクス座長 秋山 英文

    15:45-16:15Li Xiang(東大物性研)均一高分子網目構造内におけるDNAの電気泳動挙動
    16:15-16:45中川 洋(原子力機構)水和と共役した生体分子のダイナミクスと機能発現
    16:45-17:15高橋 聡(東北大多元研)一分子蛍光分光法によるタンパク質のフォールディング研究
    17:15-17:45白井 伸宙(京大院理)リンカーヒストンが引き起こすクロマチン構造のコンパクト化の
    ダイナミクス
     

    17:45-18:00休憩
     

    18:00-20:00ポスター発表+研究交流会
     
     

    4月3日(金)

    セッション3:表面・界面のダイナミクス座長 吉信 淳

    9:00-9:30井上 倫太郎(京大原子炉)中性子散乱による高分子薄膜のダイナミクス
    9:30-10:00玉田 薫(九大先導研)銀微粒子シートによるナノ界面の高分解能蛍光イメージング
    10:00-10:30早水 裕平(東工大院理工)2次元ナノ材料上のペプチド自己組織化:バイオーエレクトロニクス
    界面の物性
     

    10:30-11:00休憩
     

    セッション4:機能性固体・高分子座長 柴山 充弘

    11:00-11:30芥川 智行(東北大多元研)動的水素結合を利用した発光性強誘電体の創製
    11:30-12:00福島 孝典(東工大資源研)新しい構造形態を有するπ電子系ソフトマター
    12:00-12:30吉田 亮(東大院工)化学振動反応を利用した自励振動ゲルの創成とそのダイナミクス
     

    12:30-13:30昼食
     

    セッション5:液体・中間相・膜のダイナミクス 座長 森 初果

    13:30-14:00山室 修(東大物性研)イオン液体のナノ構造とソフトダイナミクス
    14:00-14:30福田 順一(産総研)薄いキラル液晶セルが形成する特異な欠陥構造
    14:30-15:00佐々木 裕司(北大院工)液晶電気対流を用いたコロイド粒子の芋虫運動
    15:00-15:30野口 博司(東大物性研)タンパク質吸着による生体膜の形態変化
     

    15:30-15:45小森 文夫(物性研究所副所長)まとめ・閉会挨拶
     
     

    ポスターセッション (締切ました) 筆頭発表者のみ表示

    P1.オルトフェニレンオクタマー:ディスコティック液晶カラムの巨視的垂直配向をもたらすドーパント
    梶谷 孝(東工大資源化学研)
    P2.凝集誘起発光部位を有するポリアクリル酸及びそのゲルの特異なCa2+センシング能
    石割 文崇(東工大資源化学研)
    P3.巨視的スケールで高度な二次元配列規則性を有する分子性薄膜の創製
    清木 規矢(東工大資源化学研)
    P4.アゾベンゼンの光異性化が誘起する酸解離現象と巨視的ソフトマターダイナミクス
    景山 義之(北大院理、JSTさきがけ)
    P5.定常光照射下における薄膜状結晶の巨視的振動の創発
    池上 智則(北大院総化)
    P6.革新的1次元空間を有する新物質とその水素吸蔵ダイナミクス
    高見 剛(阪大院理)
    P7.運動開始に遅れのある紫外線応答性油滴の自己駆動系
    鈴木 健太郎(神奈川大理)
    P8.中性子散乱で観た液晶性イオン液体のナノ構造とダイナミクス
    根本 文也(東大物性研)
    P9.Pdナノ粒子中の水素の原子配置とダイナミクス
    秋葉 宙(東大物性研、JST-CREST)
    P10.両親媒性交互共重合体が水溶液中で形成する疎水性物質内包ミセルの構造
    守島 健(東大物性研)
    P11.高い異方性を持つ分子の拡散吸着過程の理論およびシミュレーション
    関 和彦(産総研)
    P12.不均一環境での溶質の速度に対する溶媒の動的な効果
    原 諒平(九大院理)
    P13.非平衡定常駆動系における相反関係式
    山田 一雄(九大院理)
    P14.自励振動ベシクル:ブロック共重合体が形成する超分子集合の周期的構造変化
    玉手 亮多(東大院工)
    P15.自励振動ポリマーブラシ表面の動的機能発現とその評価
    増田 造(東大院工)
    P16.新規な水素結合系純有機結晶の構造とプロトン伝導性
    上田 顕(東大物性研)
    P17.水が及ぼす水溶性高分子の構造・ダイナミクスの変化
    富永 大輝(CROSS東海)
    P18.プラズモンフルカラーを用いたカラリメトリックバイオセンサーの開発
    篠原 修平(九大先導研)
    P19.ジチオール置換銀微粒子二次元膜の安定性に関する研究
    斉藤 昇(九大先導研)
    P20.液晶欠陥の格子状配列とそれに及ぼす流れの影響
    櫻井 信孝(北大院工)
    P21.剪断流下の界面活性剤系の構造形成の粗視化分子シミュレーション
    芝 隼人(東大物性研)
    P22.ポリマーブラシ中に閉じ込められた水の電子状態の観測計画
    山添 康介(東大新領域)
    P23.電気化学的なバイアスによる,ペプチドの自己組織化挙動の制御
    関 貴一(東工大院理工)
    P24.多重気泡生成過程のペタスケール分子動力学シミュレーション
    渡辺 宙志(東大物性研)
    P25.化学反応下での両親媒性集合体の形態変化
    中川 恒(東大物性研)
    P26.中性子準弾性散乱によるグリシンベタイン水溶液のミクロダイナミクス
    山室 憲子(東京電機大)
     


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